こんにちは!おもちです。
今回は、歯学部の臨床実習について詳しく解説します。
この記事は、臨床実習控え、どんな日々が待っているのか不安を感じている方向けの記事になっています。
こんな方におすすめ
- 臨床実習を控えて、実習について具体的に知りたい方
- 歯学部の臨床実習を乗り越えるコツを知りたい方
この記事で分かること
臨床実習で具体的に何をするか
臨床実習をする上で注意すること
臨床実習を乗り越える上で大切なポイント
臨床実習を通して後々生きてくること
実体験を踏まえて臨床実習について簡単にわかりやすく解説しますよ!
臨床実習とは
CBTとOSCEに合格すると、臨床実習が始まります!
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臨床実習とはモデルコアカリキュラムによって、このように意義付けされています。
歯学生は歯科医師国家試験合格後に歯科医師臨床研修を行うが、そこでは、一人の歯科医師と して、指導歯科医の下で自らの判断と責任において歯科医療を実施する。卒業後に歯科医師とし ての資質・能力を涵養するためにも、学生が卒業時までの目標として基本的な診察や技能・態度 を修得し、歯科医学・歯科医療の進歩と改善に資するために、臨床を通して研究意欲と基礎的素 養を身に付ける必要がある。
歯学教育における診療参加型臨床実習実施のためのガイドライン(案) (mext.go.jp)
簡単に言うと、臨床実習とは指導医の元で見学・介助・自験を通して歯科治療の実際を学ぶ実習です。
時期・期間は、歯学部の5年生から始まり、1年間続きます。
では、具体的に何をするか見ていきます。
ちなみに、臨床実習もまた、学校によって様々です。
ここでは、おもちが体験した臨床実習についてお伝えしますね!
①患者さんを配当される
臨床実習開始前に先生に指定された先輩から患者さんを引き継ぎます。
ここで、患者さんの現状や人となり、今後の予定などを教えてもらいます。
②引き継ぎ期間の間に先輩の実習の見学をする
先輩が実際にどんな風に動いているか、見学します。
先生の介助をする方法や診療の準備物を覚えたり、配置を覚えたりします。
この期間はひたすらメモを取って今後に備えます。
今後1年間自分が担当する患者さんとの顔合わせができることもあります。
③先生とカンファレンスを行う
患者さんとの診療が始まるまでに診療予定の中身をレポートに書きます。
それをもとに先生とカンファレンスを行います。
先生によってはたくさん質問されるので、答えられなければ再度カンファレンスを行うこともあります。
大変ですが、とても勉強になります。
ちなみに、みんなが行うので先生のカンファレンス待ちの行列ができます。
④実際に患者さんと対面して診療する
診療といっても、最初はずっと診療介助です。
準備物を出して、患者さんを導入して、先生の横でバキュームを引くなど助手の仕事をして、最後に次回予約を取る、といった流れです。
慣れてくると、歯石取りなどのクリーニングや、簡単な詰め物や簡単な入れ歯の調整なども先生の指導のもとでさせて貰えます。
⑤先生にチェックをもらう
診療後に再度、先生と診療について反省会のようなことをします。
診療準備における不手際や、治療に当たって注意することや気をつけること、次回予定の確認を行います。
ここでも、先生待ちの行列は必至でした。
⑥カンファレンス → 診療 → チェック のルーティンをこなす
あとは、ひたすら診療をこなしていきます。
診療のペースは多くて1日3、4人の患者さんをみる、といったところです。
もちろん0人の日もあるので、平均すると毎日2人くらいの印象ですね。
⑦専門的な科を回る
班ごとに、だいたい1週間ずつ口腔外科や矯正などの専門的な科に配属されてその科について学ぶ期間がありあます。
ここでは主に見学と勉強がメインです。
⑧試験
臨床実習が終わるころ、各科ごとの試験があります。
自分の担当患者さんについて、発表する試験が多いです。
実習も半ばに差し掛かる前から、どの患者さんについて発表するかは早めに考えて準備しておいた方がいいですよ!
臨床実習で注意すること
日程管理
診療ルーティン
- 診療日までにレポートを書く
- 先生のいる日にカンファレンスに行く
- 診療に参加
- 診療後チェックをもらいに先生のところへ行く
ということを診療毎に行うので、どうしてもスケジュール管理が大変になります。
うっかりカンファレンスに行き忘れると大変です。
先生によっては診療につかせてもらえなかったりします。
前もって余裕のある行動が大切です。
ケース集め
臨床実習を終えるには、最低限の症例数を積むことと試験(症例発表)に合格することが必要です。
自分の患者さんであまり症例が無ければ先生に相談したり、友達の診療を見学させてもらうなど、規定の症例数を集める努力が必要になります。
臨床実習を乗り越える上で大切なポイント
周りとの協力
学生同士の情報共有が何よりも大切です。
診療で失敗したこと、先生に注意されたことを周りに周知して、他の学生が同じ失敗をしないで済むようにみんなで協力し合います。
症例が足りない時も、助け合います。
お願いすることも、お願いされることも当たり前になります。
レポートを書くための知識の教え合いや、先生ごとの要注意点なども共有して、みんなで乗り越えた印象です。
持ちつ持たれつなので、臨床実習を通してみんなとより仲良くなります。
臨床実習のこんなことが後々生きてくる
器具の使い方が自然に身についている
1年間、先生の横で先生の動きを見続けます。
実際に自分で行うようになった時に、予想外に器具を使うことができるようになっています。
患者さんの口の中の触り方なども、知らず知らずの内に真似してしまっていると思いますよ!
もちろん、実習中にボーっとしていると身につきませんが…
診療中に、「あの時言われたこと!」と思い出して役に立つ
自分で診療を始めると、もちろん最初は上手くいきません。
先生が簡単そうにしていた事も自分がすると上手く行かないことがほとんどです。
おもちの場合だと、実習中に1か月くらい仮歯の作成修正を繰り返していたことがありました。
何度修正しても、先生からOKがもらえず、「次はここを直して」の繰り返しです。
最終的に漸くOKが出て、患者さんに装着することができました。
その時の歯の形態について教えてもらったことは、今現在もなお、歯科医師として働く上で役に立つ知識です。
このことに限らず、見学や介助の中からも、「あの時先生はこうしていた」という引き出しが自分の中に増えることで、働きだしたからも尚、助けられています!
まとめ
いかがだったでしょうか。
臨床実習でどんなことをするか少し分かったのではないでしょうか。
1年間は確かに日々の診療やカンファレンスの予定に追われる日々ですが、それ以上に学びも多い期間です。
患者さんからのありがとうの言葉は嬉しいですし、かけがえのない経験になります。